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外傷(ケガ)について

まず、ケガといっても、開放性(皮膚が切れて出血しているもの)は、接骨院では扱えません。皮膚の切れていないもの、非開放性(内出血、腫れがあり、骨が折れてても)扱えます。

ケガには、組織の破壊パターンがあり、どう壊れたかによって、治療が違います。その壊れ方を見極め、修正していくと、驚くほど早く、治ります。ですから、痛みが強くて、腫れが強いからと言って、固定をするだけでは、適切とは言えません。むしろ、ただ治癒を遅らせるばかりか、新たな問題を作り、後遺症を後々残すことになりかねません。

ケガには、それぞれの組織の深さにおいての損傷が考えられます。まず、表層から
 1、筋膜・・・・・・・・皮膚と同じように体を包み筋肉を押さえる。
 2、筋肉・・・・・・・・関節の運動をおこなう。
 3、関節包・・・・・・関節を包み関節を保護。
 4、靭帯・・・・・・・・関節にて骨と骨をつなぐ。
 5、神経・血管・・・関節内または、関節近辺で走行している。
 6、骨・・・・・・・・・・体の支え。

1、筋膜は皮膚と同じように体をすっぽりと包み込んでいるため、体のどこかで傷や癒着が起こると体の他の場所で代償する。その為、体のあちこちに痛みが移動する。
ケガにはほとんど存在し痛みの原因になりやすく、裂けるような傷になる。傷が裂けただけならば、自然に治るが、多くは他に癒着を起こし、自力では治ることが出来ないことが多い。また、これが残ると筋膜を引っ張り、皮膚の知覚神経を刺激して神経痛、痺れを起こすことがある。
これを治すには、痛みを伴いますが、裂けた筋膜を閉じる必要があります。また、癒着があれば癒着を破壊し本来の位置へ戻す必要があります。裂けただけならば即座に症状は消えますが、癒着を壊すと後でケガと同じ痛みが出てくることがあります。しかし、これをしなければこの先ずっと後遺症として残ります。

2、筋肉は後遺症として残る事はあまりなく、自然に治る事が多いようです。

3、関節包は損傷時、引き延ばされたり、圧縮されたりし、自然に元に戻れないことが多く見られます。後遺症としては手、脚の痺れや痛み、血流障害、50肩。

4、靭帯は付着部に後遺症が残る事があります。後遺症は修正しなければ残り続けますので、捻挫をしやすくなったり、慢性的な関節の変位(ズレ)を起こします。怪我の時点ではとても強い痛みになりますが、修正すると、即座に痛みは消えます。例えば歩けなかった人が、走って帰ることも・・・

5、神経・血管は怪我の発生時に強く引き伸ばされ、血管、筋膜間で傷ができ、癒着を起こすことがあります。著しく血行障害を起こします。

6、骨は衝撃が加えられると部分的に密度が増し、骨内病変(骨の末端で膨隆、骨の捻転)を起こします。骨内病変を起こすと、近辺の関節は正常に機能しなくなり、関節炎を起こします。骨内病変は修正可能です。例)変形性膝関節症の膨らんだ膝(骨内病変の為、伸びない。)

その他さまざまな状態が予想されますが、修正してあげなくては治れないものは残ってしまい、それが後に、慢性疾患へと移行していきますので、必ず修正する必要があります。

ほとんどの怪我の治療は、これらの問題を保存的に固定し、炎症がなくなるのを待ち、残った後遺症は体に順応させるのが常でしたが、それでは怪我を重ねるごとに体のバランスがどんどん悪化してくる訳です。一見治ったようで、怪我の前には戻れません。

炎症のあるうちに治療することで、腫れ、熱、痛みは即座にひき、動かせるようになります。また、修正後は極力動かすようにすることで、治癒が早まります。

怪我も適切に治して、怪我の前の状態に戻しましょう。

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